「お客様目線と言われても、具体的にどうしたらいいか分からない」「バナーやLPの構成案を考えてみたものの、若い女性社員からいまひとつピンと来ないと言われてしまった」。
とくに男性の担当者からよくお聞きする悩みです。
今回はこういったお悩みを解決するのに役立つ「ペルソナマーケティング」という手法についてご説明します。
ペルソナとは?
「ペルソナ」とは、ペルソナとはあなたのブランドの商品を買っている、あるいは買ってほしい理想のお客様像のこと。ペルソナを活用したマーケティング手法のことを「ペルソナマーケティング」と呼びます。
ペルソナはよくターゲットと混同されることがありますので、それぞれを簡単にまとめてみます。
■ターゲット
性別、年代、職業、住所、学歴など外面的な要素でグルーピングされた集団のこと。「30代で会社員の男性」「60代のリタイアした主婦」などといったセグメントをすることが一般的です。このセグメントに向けたマーケティングを「ターゲットマーケティング」と呼びます。
■ペルソナ
ペルソナとは、あなたのブランドの商品を使っている、あるいは使ってほしい架空のユーザー像です。性別、年代、職業、住所、学歴などの要素に加え、趣味、家族構成や趣味、ライフスタイル、価値観、パーソナリティーといった内面的な要素まで設定して、まるで実在する一人の人間であるかのように具体的な人物像を作り上げます。
ペルソナのメリット①より刺さるメッセージが作れる
さて、ペルソナがどんなものかざっくりお話ししましたが、皆さんの頭の上には「結局それが何の役に立つの?」という大きなはてなが浮かんでいることでしょう。ペルソナとターゲットが一番異なっている点、それはペルソナが人格や価値観といった内面的な要素を持っていることです。いまや人々の価値観や好みはさまざま。
例えばひとくくりに40代の男性といっても、その考え方や行動は人によって大きく異なっています。価値観が多様化した現代においては、年齢や性別といった外的な要素でひとまとめにし、その人たちすべてに「刺さる」マーケティングをするのはほとんど不可能です。そこで自社の商品を買ってくれそうな価値観やライフスタイルを持った人物像を絞り込み、その人物に向けたクリエイティブを作ります。
前述のとおり、ペルソナは価値観やライフスタイルまで設定された架空の人物像になります。したがって、「商品を買うときに重視する要素は何か」「買い物はどこで? そのタイミングは?」「商品購入のネックになることは何か」などお客様のことをより深く、具体的にイメージすることが可能になります。
そのイメージをもとにコンテンツを作ることで、その人物像と同じような価値観、性質を持つお客様に「自分ごと」としてより深く刺さるメッセージを届けることが可能になるのです。
「そんな風に絞り込んだらターゲットが狭くなりすぎないか?」「うちの商品はすべての女性に向けた商品だから」というご意見もあるでしょう。たしかに、あまりにもマニアックな価値観、人物像にしてしまったら、そういうこともあるでしょう。しかし、今の世の中にはモノが溢れています。化粧品も日夜新しいブランドが生まれ、もはや乱立状態です。
その中で選んでもらうには、その他大勢の商品と同じではいけません。
お客様は皆「自分のための」商品を探しているのです。
「誰にでもおすすめ」という売り方は「誰にも刺さらない」のと一緒です。
「私のためのブランドだ」「この商品を探してた!」と思ってもらえるような力強いメッセージを、ぜひ私と一緒に探していきましょう。
ペルソナのメリット②担当者主体ではなく「お客様主体」で判断できる
ペルソナ作成のメリットはもう一つあります。
担当者が複数人いる場合、担当者ごとにバラバラのターゲット像をイメージしているといってもいいでしょう。そうすると発信するメッセージもてんでバラバラになってしまいます。
ペルソナを設定しておけば、関係者が同じイメージを共有することができます。
また「私はこう思う」という視点ではなく「このペルソナだったらどう思うか」という視点で判断ができるので、よりユーザーの目線に沿ったWEBサイトやコンテンツ作りが可能になるのです。
ペルソナの役割や有用性についてお分かりいただけましたでしょうか? 次回は実際に一緒にペルソナを作って、マーケティングに活用してみましょう。
それでは次回もお楽しみに!