通販サイトWEB担当のためのサイト制作のポイント「ペルソナの作り方と活用方法」

こんにちは!
前回は、ペルソナマーケティングとは何かについてご説明しました。

ペルソナ作成ステップ①:ペルソナの設定項目を確認する

一般的に、BtoCの場合のペルソナの設定項目は以下のような感じです。

  • 名前
  • 年齢
  • 職業
  • 学歴
  • 収入(もしくは毎月使えるお小遣いの金額)
  • 既婚・未婚
  • 同居家族構成
  • 居住地域
  • 仲の良い友達の数
  • 休日の過ごし方
  • 趣味
  • 好きなテレビ番組
  • 好きな雑誌
  • 習慣
  • よく買い物をするお店
  • 所持しているPCやモバイルデバイス
  • 口癖
  • あなたのブランド・商品との関わり方

この項目から足したり減らしたりしても構いません。 大切なのは人物像やその生活が見えてくるような生き生きとした情報です。 口癖や趣味などを設定することでぐっと実在するかのようなリアリティが生まれます。

ペルソナ作成ステップ②:実際のお客様をリサーチする

設定するべき項目がわかったら実際にそこに肉付けを行うのですが、ここでよくありがちなミスが担当者の想像だけでペルソナを作ってしまうこと。リアリティのあるペルソナを作るには、お客様の生の声を聞くことが不可欠です。インタビューやアンケートを行うものいいですし、難しければカスタマーサービス担当や店頭スタッフなどにお客様のことについて聞いてみましょう。そうして集めた数々のお客様像をもとに、「自分のブランドにとって一番理想的なお客様像」を探っていきます。理想的といってもたとえば「年収1億円で自社ブランドの商品を湯水のように使ってくれる」などといった実在しそうもない人物像を設定しては意味がありませんよね。あくまでリアリティのある人物像を絞り込んでいきましょう。

ペルソナ作成ステップ③:ストーリーや顔写真で肉付けしよう

先ほどの項目を一通り埋めたら、顔写真を設定します。使う写真に特に指定はありませんが、知り合いや有名人の写真を使うとその人のイメージに引きずられてしまうので避けた方がいいでしょう。
最後にペルソナの人物像について物語的な文章を作成します。どのような考え方、暮らしを送ってきたのか。どのような悩みを持っているのか。その人の人生が垣間見えるような文章を添えてあげることで、箇条書きのプロフィールよりもぐっとペルソナについてイメージしやすくなります。面倒に思えるかもしれませんが、ここが肝なので必ずやるようにしましょう。
下に私がサンプルとしてオーガニックコスメブランドを想定して作ったペルソナを掲載しますので、参考にしてみてください。


毎月使える小遣いは3万円ほど。衝動買いはあまりしない。大きなものを買う前は友達や夫に相談してよく考える方。

機械には強くなく、PCはあまり使わない。ネットショッピングはたまにするが、もっぱらスマホで行う。通勤時間など隙間時間に楽天を覗くことが多い。

仲の良い友達は6人ほど。高校や大学の時からの付き合い
SNSはあまり熱心に投稿したりしないが、Instagramでパン作りやファッションのアカウントをチェックしている。友達のFacebookもたまに見る。

好きな雑誌はオッジとアンドプレミアム。

趣味、特技はパン作りだが、最近は忙しくてなかなか作れていない。

休日は家事や子供と公園に行ったりする。

旦那さんがアウトドア好きで、休みの日はたまに家族でキャンプに行く。

真面目で一生懸命だが、一生懸命になるあまり不測の事態に弱く、ちょっと慌てやすい性格。
口癖は「あー、そうだったね!」

食べ物や化粧品はなるべくナチュラルで健康的なものにしたいと思っていて、なるべく近所の自然食品のお店でオーガニック食品を買うように心がけている。(高いので毎日は買えないけど……)子供が生まれてナチュラル、健康志向が高まってきた。

やや敏感肌で、乾燥が悩み。最近はちょっと法令線が気になってきた。
化粧品も昔肌荒れしたことがあるため、肌にやさしい自然なものに興味がある。でもナチュラルなものだと効果が薄いのではないかと不安。自然だけどエイジングケアにも効果のあるもの、ブランドの理念に共感できるものを探していた。
でも仕事と子育てに忙しくて、なかなか化粧品を探したりお手入れに時間をかけることもできない日々。

そんなある日、友達と化粧品の話になった際に、このブランドを紹介される。
なんとなく通勤中にWEBサイトを見てみたところ、ナチュラルで環境にやさしいもの、肌に優しいものを作ろうと心がけている理念に共感。トライアルを使ってみたところ使い心地に満足。

使い始めてしばらくした頃に友人から「なんか肌が最近ツヤツヤしてるね」と言われてとても嬉しかった。そこからますます熱心に使うようになる。

今では自分が友達にこのブランドをおすすめする立場になった。


ペルソナが完成したら、周りの人に見せて意見を仰ぐといいでしょう
リアリティがあるか、自社のお客様像としてふさわしいか確認することができます。
また、ペルソナは一度作って終わりではありません。本当にこの顧客像が適切なのか、あるいは今のブランドの状況に合っているか、定期的に見直すようにしましょう。

ペルソナを活用してみよう

さあ、ペルソナが完成したら実際に活用してみましょう。
あらゆるクリエイティブやコンテンツについて、「このペルソナだったらどう感じるか」「このペルソナにふさわしいか」を考えてみるのです。

たとえば先ほど私が作ったペルソナの「高野さん」だったら、あまりPCは使わないので、スマホに最適化したWEBサイトのほうが見やすいはずです。また、ナチュラル志向なのであまり激しい色やデザインは好まないでしょう。時間がない忙しい合間にサイトを見るので、あまり長い文章よりも直感的に読める大きなキャッチコピーを多めに入れましょう。

健康的な食生活にも興味があるので、ヘルシーなレシピなどを掲載したらサイトへの来訪が増えるかもしれません。またブランドの理念に共感してくれているので、商品開発に込めたメッセージや環境に配慮した製品であることを発信してみたらさらにブランドを好きになってくれるでしょう。

このように、サイト構造やデザイン、コンテンツ内容などあらゆる要素について、ペルソナを通じてみるように心がけてみるのです。ペルソナは適切に使えば担当者によるブレなくし、よりお客様本位のブランディングを行う強力なツールになってくれるはずです。ぜひ実践してみてください。