ユーザビリティとは、「使いやすさ」のこと。ネットでは使いやすく、買い物がしやすいサイト設計のことを「ユーザビリティが高い」と表現します。
そしてこのユーザビリティこそ、売上に直結する重要な要素。おそらく皆さんが考えている以上に、売上を大きく左右しています。
今回は皆さんにユーザビリティの重要性と、どのようなサイトが本当に使いやすくて買い物がしやすいのか? ということをお話したいと思います。
「買い物しづらいネットショップ」になっていませんか?
さて、ひとことで「ユーザビリティの良し悪し」といっても想像しづらいと思います。 そこで、ユーザビリティについての具体例をお話しますね。
先日、60代の母が「ねえ、このネットショップ、どうやって買い物したらいいかわからないんだけど……」と私に相談してきました。
あまりネットリテラシーが高くない母のこと、おそらく注文ボタンなどを見逃しているんだろうな。そう思って私も一緒にサイトを見てみたのですが、これがとにかく分かりづらいのです。
見ていたのは車用品の専門店でした。
店主のおすすめ商品などの記事やお店の住所が全面に表示してあるものの、注文ボタンはおろか、商品をどうやって注文したらいいかの案内、問い合わせ先もどこにあるのか分かりません。私のアドバイスもあり、結局はそのお店で頼むのはやめ、別のショップで購入することにしました。
これは極端な例かもしれませんが、ネット通販では「導線がわかりやすいか」「買い物がしやすいか」が売上を大きく左右します。わからないことがあっても、店頭なら店員さんに質問することができます。しかし、ネットではそうもいきません。わからなかったり、不安なことがあればそこで購入をやめてしまうお客様が大半です。
ユーザビリティが高いかどうかはまさに売上を握る鍵と言えるでしょう。
反対に、使いやすさを突き詰めたことで大成功したサイトもあります。
それが皆さんご存知のAmazon。もちろん、品揃えの多さや価格の安さなど他の理由もありますが、シンプルで明快な画面設計や購入ステップがその人気に寄与していることは言うまでもありません。
このように、ユーザビリティの高さはサイトの成功を握る鍵といってもいい要素なのです。
すべての導線は「お客様目線」で
さて、ひとことで「ユーザビリティ」といっても、ユーザビリティを改善するには具体的にどうしたらいいでしょう?
「うちはカテゴリナビもあるし、注文ボタンも大きく表示してあるから問題ないよね」と考えているそこのあなた、ちょっと待ってください。
それ、本当にお客様が使いやすいナビになっていますか?
自分の話で恐縮ですが、今度は私が見たあるワインショップのお話をしますね。
そのワインショップは一番目立つ位置のナビゲーションに「スペシャルワインセット」「厳選プレミアムワイン」「受賞ワイン」と書かれていました。
私が飲みたかったのは赤ワインで、あまり渋みの強すぎないものでした。
厳選とか受賞と言われても、それが私の好みに合うものなのか全然分かりませんよね。
結局下の方の目立たないところに「赤ワイン」「白ワイン」といった区分けがありましたが、見つけるまではどれが私の探しているワインなのかが全然わからず、とてもストレスを感じました。
おそらく、お店側は「これがおすすめ」と言いたいがためにお店の一番いい位置にこれらのカテゴリを持ってきたのだと思います。
ですが、買う側は自分のペースで買い物ができず、まるでお店に主導権が奪われたような気がしてしまいます。
カテゴリもお店本位ではなく、お客様基準に作るようにすることがポイントです。
たとえばワインショップの例でお話すると、みんなが探すであろう「赤ワイン」「白ワイン」「スパークリング」というくくりを目立たせるのが大前提。そのうえで、ワイン初心者向けに「甘口」「コクあり」といった味わいで探せるようなナビゲーションがあると親切かもしれませんね。 自分が買い物をするときのことをよく想像して、お客様目線でナビや商品情報を整理するのがコツですよ。
「そうは言ってもお客様目線なんてよく分からない」「コンサルタントに客観的なアドバイスをしてほしい」といったお困り事があれば、ぜひ私たちにお声かけくださいね。あなたのパートナーとして、全力で支援いたします。