「楽天と自社サイト、両方やるなんて絶対に無理!」 「在庫がズレて『売り越し(在庫がないのに売れてしまう)』が起きたら、クレーム対応で死んでしまう…」
現場の店長や受注担当者が、自社サイト導入に反対する最大の理由。それは「オペレーション崩壊への恐怖」です。 確かに、人力で2つの店舗の在庫を調整するのは不可能です。24時間画面に張り付いているわけにはいきません。
しかし、安心してください。 「在庫連携システム(一元管理システム)」を導入すれば、店舗がいくつ増えても、手間は今の「楽天1店舗」の時とほとんど変わりません。
この記事では、多店舗展開の必須ツールである「在庫連携」の仕組みと、Shopifyと相性の良いシステムについて解説します。
1. なぜ「手動管理」は絶対にNGなのか
想像してみてください。 在庫が「残り1個」の人気商品。深夜2時に楽天で売れました。 しかし、あなたは寝ています。自社サイトの在庫は「残り1個」のまま。 その5分後、自社サイトでも注文が入りました。
朝起きて管理画面を見ると…「在庫-1」の表示。 お客様に「すみません、在庫がありませんでした」と謝罪の電話をかけ、レビューには星1を書かれる。これが「売り越し」の地獄です。
これを防ぐには、システムによる「自動化」しかありません。
2. 「一元管理システム」の仕組み
ネクストエンジン、クロスモール、TEMA(コマースロボ)などのシステムを導入すると、以下のような動きを自動で行ってくれます。
- 楽天で売れる(在庫:1 → 0)
- システムが検知(「お、楽天で売れたな」)
- 全店舗の在庫を更新(Shopify、Amazon、Yahoo!の在庫も自動で「0」書き換え)
この間、わずか数分〜十数分。 24時間365日、システムがあなたの代わりに全店舗の在庫を見張り、調整してくれます。
また、「受注処理」も一括化できます。 「楽天の注文」も「Shopifyの注文」も、すべてひとつの管理画面に入ってくるため、担当者は「どの店舗で売れたか」を意識せずに、まとめて送り状を発行できます。
3. Shopifyと相性の良いシステムは?
「どのシステムを選べばいいの?」という疑問に対し、Shopifyとの連携実績が多い代表的なツールを紹介します。
① ネクストエンジン(業界シェアNo.1)
- 特徴: とにかく機能が豊富で、対応しているモール・カート数が最多。
- おすすめ: 楽天、Amazon、Yahoo!、Shopifyなど、多数のモールを広く展開している店舗。
- 注意点: 設定画面がやや複雑で、慣れるまで少し学習が必要。
② クロスモール(アパレル・サイズ展開に強い)
- 特徴: 商品登録機能が強く、サイズ・カラー展開(SKU)が多い店舗に支持されています。
- おすすめ: アパレル、雑貨店など、SKU数が膨大な店舗。
③ TEMA(コマースロボ) / ロジクラ
- 特徴: WMS(倉庫管理システム)としての機能が強く、出荷業務の自動化に特化。
- おすすめ: 自社倉庫で発送している店舗や、Shopifyアプリで完結させたい店舗。
4. 結論:手間を増やさず、売口(うりぐち)だけを増やす
多店舗展開の成功の鍵は、「バックヤード業務を増やさないこと」です。
システム導入には月額数万円のコストがかかりますが、考えてみてください。 「在庫調整のために雇うパートさんの人件費」や「売り越し対応の精神的ストレス」に比べれば、あまりにも安い投資です。
Shopifyを始めるにあたり、在庫連携システムは「あったらいいな」ではなく「なくてはならないインフラ」です。 これさえ導入すれば、あなたの店は「楽天専売」から、手間を変えずに「どこでも売れるお店」へと進化できます。
▼ この記事は「ハイブリッド戦略」シリーズの一部です
今回はモールと自社サイト(Shopify)の在庫一元管理について解説しましたが、これは利益最大化戦略の一部に過ぎません。 「点」の施策だけでなく、ビジネス全体の「構造」を変えて利益を最大化する方法を、以下の総集編記事で体系的にまとめています。
👉 【2025年版】楽天と自社サイトはどっちがいい?併用で利益を最大化する「ハイブリッド戦略」の全貌
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