Shopify・BASE・STORES徹底比較【2026年最新】15年の運営経験から導く「利益を残す」ためのカート選定論

「楽天やYahoo!ショッピングの手数料負担を減らしたい」「顧客リストを自社で保有したい」

ECモールに出店されている事業者様から、このようなご相談をいただく機会が増えました。

しかし、いざ自社サイト構築へ踏み出そうとした時、多くの方が「Shopify、BASE、STORES、結局どれを選べばいいのか?」という壁に直面します。ネット上の比較記事を見ても、機能の羅列ばかりで「自分の事業フェーズにはどれが最適か」という判断がつかないからです。

私は15年以上、ECサイト運営の現場に立ち続けてきました。現在はその経験を活かし、ECコンサルタントとしてご支援を行っていますが、現場で痛感してきたのは「カート選びの失敗は、後から取り返すのに莫大なエネルギー(コストと時間)がかかる」という事実です。

本記事では、表面的な機能比較ではなく、「利益率」と「将来の拡張性」という実務的な観点から、Shopify・BASE・STORESの3大プラットフォームを比較・解説します。

※随時変更の可能性がございます。実際の手数料など公式サイトでご確認ください。


比較の前に:なぜ「とりあえず無料」で選ぶと失敗するのか

自社ECを持つ最大のメリットは、モールにはない「利益構造の改善」と「ブランディングの自由度」にあります。しかし、初期費用や月額固定費の安さだけでカートを選んでしまうと、売上が伸びた段階で「決済手数料の高さ」が利益を圧迫するというジレンマに陥ります。

私がご支援する中で最も多い失敗パターンは、「目的を決めずに、手軽さだけでカートを選んでしまった」ケースです。

  • リピーター育成(CRM)を重視するのか?
  • 新規顧客の獲得を広告で行うのか、SNSで行うのか?
  • 実店舗との在庫連携は必須か?

この「事業の出口」を定めてからツールを選ぶこと。これが、15年の経験から申し上げられる最も確実な成功法則です。


【2026年版】Shopify・BASE・STORES 実務比較表

まずは、3社の主要な違いを整理します。

特にご注目いただきたいのは、BASEの有料プランとShopifyの月額費用の逆転現象です。かつては「高い」と思われていたShopifyの方が、実は固定費を低く抑えられるケースが増えています。

項目ShopifyBASESTORES
初期費用0円0円0円
月額費用3,650円〜(年払い)0円 / 16,580円(年払い)*10円 / 約3,300円*2
決済手数料3.55%〜6.6%+40円 / 2.9%5.5% / 3.6%
入金サイクル最短翌週金曜日申請から10営業日月末締め翌月末払い
デザイン自由度◎ 非常に高い△ 限定的〇 テンプレート豊富
拡張性(アプリ)◎ 圧倒的(数千種)〇 標準機能中心〇 標準機能中心
推奨月商規模月商30万円以上〜〜月商30万円
(または月商200万以上の大量販売)
月商20万〜100万円

※注:BASEの有料プラン(グロースプラン)は年払い時16,580円/月相当、月払い時は19,980円です。

※注:STORESは2025年以降のプラン改定を反映した目安です。


各カートの特徴と「運営現場」から見た適正

1. Shopify:実はコストパフォーマンス最強の「事業」向き

世界標準のプラットフォームであり、最大の強みは「拡張性」と「決済手数料の安さ」にあります。

特筆すべきは、月額3,650円(年払い)で決済手数料3.55%という驚異的なコストパフォーマンスです。BASEの有料プラン(約1.6万円〜)と比較しても、固定費が圧倒的に安く済みます。

月商が数十万円規模に成長し、「手数料を抑えたいが、月額2万円近い固定費は重い」と考える事業者にとって、Shopifyは最も合理的な選択肢となります。また、アプリによる機能拡張が豊富で、モールでは実現できない「詳細なセグメント配信」や「定期購入」も自由に実装可能です。

2. BASE:リスクゼロだが「有料化のハードル」が高い

「初期費用・月額費用ともに0円」で開始できる手軽さは健在です。SNSとの親和性が高く、Instagram等で集客ができる個人ブランドや、テスト販売には最適です。

【懸念点】

無料プラン(スタンダード)の実質手数料は約6.6%+40円と高額です。

一方、手数料を下げるための「グロースプラン」は月額約16,580円〜と非常に高額になりました。これにより、「少し売れてきたから有料プランへ」という気軽なステップアップが難しくなっています。BASEで有料プランにするメリットが出るのは、月商が概ね200万円を超えるような規模感になってからです。

3. STORES:実店舗連携とコストの「バランス」型

BASEとShopifyの中間に位置するカートです。「STORESレジ」との連携が強力で、実店舗とECの在庫・売上を一元管理したい事業者には最適です。

有料プランも月額3,000円台で維持できるため、Shopifyほどの多機能さは不要だが、BASEの無料プランの手数料は回避したい、という層にフィットします。


【独自の経験則】月商フェーズ別・カート選定の判断基準

ここからは、実際に私がクライアントにご提案している判断基準を解説します。

「BASEの有料プランが高額化した」という2026年の現状を踏まえた戦略です。

フェーズ1:月商〜30万円(BASE または STORESフリー)

この段階では「固定費のリスク」を極限まで下げるべきです。

集客の目処が立っていない状態で有料カートを契約するのは推奨しません。まずはBASEやSTORESのフリープランで「商品が売れる感覚」を掴むことに集中してください。

フェーズ2:月商30万〜200万円(Shopify または STORES有料)

ここが従来のセオリーと大きく変わった点です。

かつてはこの規模でBASEの有料プランも選択肢に入りましたが、現在は月額費用が高すぎるため推奨しません。

  • 拡張性・マーケティング重視なら → Shopify
    月額3,650円〜で手数料3.55%は破格です。リピート施策や分析を強化したいならこちら一択です。
  • 実店舗連携・手軽さ重視なら → STORES有料プラン
    月額3,000円台で手数料3.6%に抑えられます。日本語のシンプルな管理画面を好む場合に適しています。

フェーズ3:月商200万円以上(Shopify または BASEグロース)

この規模になると、BASEのグロースプラン(手数料2.9%)のメリットが出てきます。

「複雑な機能は不要で、とにかくシンプルな販売を大量に行う」という場合はBASEグロースも選択肢に入ります。しかし、在庫管理やWMS連携、CRMなど「事業としての足腰」を強くするなら、アプリ連携に優れたShopifyの優位性が勝ります。


【体験談】カート移行のリアルな現場事例

ここで、実際に私がご支援したクライアントの事例をご紹介します。

「今のカートで売上が頭打ちになった」という悩みから、Shopifyへの移行を決断されたケースです。

※本記事に掲載している事例は、クライアントの特定を防ぐため、一部の数値や条件などを変更しております。

■クライアント:アパレル雑貨店(運営歴3年)

■課題:

国産の簡易カートを利用していたが、会員ランク機能やセット販売の自由度が低く、客単価が伸び悩んでいた。また、月商が伸びるにつれて手数料負担が増していたが、上位プランへの切り替えは固定費が跳ね上がるため躊躇していた。

■実施した施策:

Shopifyへの移行を実施。月額固定費を低く抑えつつ(Basicプラン)、CRMアプリを導入し「2回目購入への引き上げ」と「優良顧客限定のシークレットセール」を自動化。

■結果と考察:

移行直後の1ヶ月目は、サイトのUI(見た目や操作性)が変わったことによる戸惑いもあり、CVR(転換率)が一時的に0.2ポイント低下しました。

しかし、3ヶ月目には顧客が新システムに慣れたこと、そして自動化されたリピート施策が機能し始めたことで、CVRは移行前と同水準に回復。

特筆すべきは「利益率」の変化です。決済手数料の削減と、リピーター比率が徐々に向上(22%→26%へ微増)したことで、広告費を増やさずに手元に残る利益が増加しました。

「劇的に売上が倍増する」という魔法のような話ではありませんが、「仕組みで利益を残す体質」へ変化した実例です。


失敗しないための「導入前チェックリスト」

最後に、これからカートを選ぶ方が確認すべきポイントをまとめます。

  1. 「やりたいこと」は標準機能でできるか?
    「定期販売」「予約販売」「独自の配送日時指定」など、商材特有の要件がアプリなしで実装できるか、あるいは有料アプリが必要かを確認してください。Shopifyの場合、アプリの月額費用が積み重なることにも注意が必要です。
  2. サポート体制の確認
    何かトラブルが起きた際、日本語で迅速なサポートが受けられるかは重要です。国産カート(BASE/STORES)はこの点で安心感がありますが、Shopifyも近年日本語サポートが充実しています。実際のレスポンス速度を無料期間中に試すことをお勧めします。
  3. 「3年後の姿」から逆算する
    今の月商だけでなく、3年後の目標月商を基準に選んでください。データ移行(商品・顧客・注文履歴)は非常に労力がかかる作業です。将来的に移行が前提なら、最初から拡張性の高いカートを選ぶ方が、トータルのコストは安く済みます。

まとめ:ECカート選びは「戦略」そのもの

どのカートにも一長一短があり、「誰にとっても100点満点のカート」は存在しません。

しかし、ご自身の事業フェーズと「どこで利益を出すか」という戦略が明確であれば、最適な選択肢は自然と絞られます。

  • テスト販売・リスク回避重視なら → BASE(無料)
  • 実店舗連携・バランス重視なら → STORES(有料)
  • 利益最大化・将来性重視なら → Shopify

ECサイト運営者として15年以上の経験を踏まえると、特にモールからの脱却や利益率改善を目指す方には、月額3,000円台から始められ、拡張性も手数料メリットも享受できるShopifyに取り組む価値が、2026年現在は最も高いと考えています。

本記事が、あなたの事業の利益を守り、成長させるための適切な判断材料となれば幸いです。

 無料相談はこちら


Illustration by Storyset

>

「売上が伸びない」「人手が足りない」「自社ECを成長させたい」──そんな悩みを抱える中小EC事業者様に向けて、実務経験15年以上のプロが現場目線で本質的な改善を支援します。 制作や広告にとどまらず、戦略設計から実行まで一貫して伴走。初期費用ゼロ・月5万円から導入でき、小規模でも無理なく始められます。 楽天・Yahoo!・自社ECを問わず、「変えたい」と思ったその時が第一歩。 まずは無料でご相談ください。