なぜECコンサルの私は「Shopify」を勧めるのか?楽天出店者が選ぶべきカートシステムの条件

「自社サイトを作ろうと思うが、カートシステムが多すぎて選べない」

「昔ながらのMakeShopやFutureShopと、流行りのShopify、結局どっちがいいの?」

「海外製は英語が難しそうで不安…」

自社サイト(本店)構築を決意したオーナー様から、必ずと言っていいほど受ける相談です。

結論から申し上げます。もしあなたが、今後5年、10年とビジネスを成長させ、「資産」となるサイトを作りたいなら、選択肢は「Shopify(ショッピファイ)」一択です。

なぜ、私は長年慣れ親しんだ国産カートではなく、Shopifyを推奨するのか。

そこには、単なる「機能の多さ」ではない、ビジネスの「天井」を決める決定的な違いがあるからです。


1. 「ガラケー」vs「iPhone」:構造の決定的な違い

国産カート(ASP)とShopifyの違いは、よく「ガラケー」と「iPhone」に例えられます。

国産カート(従来型ASP)=「ガラケー」

  • 特徴: 最初から機能が全部入り。日本の商習慣(のし、代引き、複雑な配送指定)に特化していて親切。
  • 弱点: 「機能の追加」が難しい。時代が変わって新しい機能(例:TikTok連携、最新の決済)が欲しくても、開発元がアップデートしてくれるのを待つしかありません。

Shopify =「iPhone(スマホ)」

  • 特徴: 最初はシンプル。必要な機能は「アプリ」をインストールして自分で追加する。
  • 強み: 拡張性が無限大。 世界中の開発者が作った10,000以上のアプリがあり、やりたいことは大抵実現できます。

コンサルの視点:

ECのトレンドは数ヶ月単位で変わります。変化に対応できず、数年で「古臭いサイト」になってしまう国産カートに対し、Shopifyはアプリを入れ替えるだけで常に最新の状態を保てます。これが「資産」として残る最大の理由です。


2. 楽天出店者がShopifyを選ぶべき3つの理由

特に、普段楽天市場で戦っている店舗様にとって、Shopifyは強力な武器になります。

理由①:カゴ落ちを防ぐ「Shop Pay」の威力

自社サイトの最大の敵は「住所入力が面倒で離脱されること(カゴ落ち)」です。楽天ならIDパスワードだけで買えますが、自社サイトはそうはいきません。

しかし、Shopifyには「Shop Pay」があります。

一度Shop Payに登録したユーザー(世界で1億5,000万人以上)なら、メールアドレスを入力してSMS認証するだけで、住所もカード情報も自動入力され、最短2タップで購入完了します。

この「決済体験の爆速さ」は、他のカートシステムには真似できません。

理由②:小さく始めて大きく育てる「アジャイル型」

従来のEC構築は、要件定義をして、デザインを作り込み、数百万の初期費用をかけて…と、オープンまでに半年かかるのがザラでした。

Shopifyは違います。

  • 初期費用: 契約時の初期設定費用は0円(月額利用料のみでスタート可能)。
  • 構築期間: テンプレートを使えば、最短1週間〜数週間でのスピードオープンも可能。

まずは最低限の機能でオープンし、売上が上がってきたらアプリで機能を追加したり、デザインをプロに依頼したりと、成長に合わせて投資ができます。これはキャッシュフローを重視する中小企業にとって理想的な形です。

理由③:楽天との「在庫連携」がスムーズ

「多店舗展開すると在庫管理が大変」という悩みも、Shopifyなら解決しやすいです。

日本国内でも利用者が激増したため、「ネクストエンジン」や「クロスモール」といった主要な一元管理システムはもちろん、Shopify独自の在庫連携アプリも充実しています。


3. 「英語が不安」は過去の話

「でも、管理画面が英語なんでしょ?」

これは数年前までの話です。現在は:

  • 管理画面: 完全に日本語化されています。
  • サポート: 日本語のチャット・メールサポートがあります。
  • 情報量: 日本人の利用者が多いため、困ったことはGoogle検索やYouTubeですぐに解決策が見つかります。

むしろ、マニアックな国産カートよりも、トラブルシューティングの情報は見つけやすいのが現状です。


4. 結論:選ぶ基準は「今の機能」か「未来の拡張性」か

もちろん、すべての店舗にShopifyが合うわけではありません。

「ネットでお中元・お歳暮を贈るのがメイン(複数配送先指定が必須)」「高齢者のお客様しかいない(代引き必須)」という場合は、日本の贈答文化に特化した国産カートの方が使いやすい場合もあります。

しかし、もしあなたが:

  • ブランドの世界観を大切にしたい
  • SNS(Instagram/LINE)を活用して集客したい
  • 将来的に海外販売(越境EC)も視野に入れたい
  • 顧客リストを活用してLTV(生涯顧客単価)を高めたい

そう考えているなら、Shopifyを選ばない理由はありません。

カート選びは「ビジネスの天井」を決める

古いシステムを使っていると、新しい施策をやりたくても「システムが対応していないので無理です」と断られ、ビジネスの成長が止まってしまいます。

「やりたいことが何でもできる自由」を手に入れること。

これこそが、私がShopifyをおすすめする最大の理由です。


まとめ:自社サイト構築の第一歩を踏み出そう

  • Shopifyは「スマホ」: 10,000以上のアプリで機能を自由に追加でき、時代遅れにならない。
  • Shop Payが最強: 住所入力の手間を省き、購入率(CVR)を劇的に高める。
  • 初期コストが低い: 初期設定費用0円からスタートでき、走りながら改善できる。

「いつか自社サイトを」と思っているなら、まずはShopifyの無料体験(通常3日間〜)で管理画面に触れてみてください。その使いやすさに、きっと驚くはずです。

▼ この記事は「ハイブリッド戦略」シリーズの一部です

今回はShopifyについて深掘り解説しましたが、これは利益最大化戦略の一部に過ぎません。 「点」の施策だけでなく、ビジネス全体の「構造」を変えて利益を最大化する方法を、以下の総集編記事で体系的にまとめています。

👉 【2025年版】楽天と自社サイトはどっちがいい?併用で利益を最大化する「ハイブリッド戦略」の全貌


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