「楽天の売上が伸び悩んでいる。コンサルを入れるべきか…」
「Yahoo!ショッピングの広告運用、もう自分では限界だ…」
そう思って「楽天 コンサル」と検索すると、無数の会社が出てきます。HPを見ればどこも「売上アップ実績多数!」と書いてあり、違いが全くわからない。これが正直な感想ではないでしょうか。
私は15年以上、ECサイトの運営現場(店長)として働き、現在はその経験を元にコンサルティングを行っています。つまり、「コンサルを依頼して失敗した経験」も「コンサルとして店舗を支援している経験」も両方持っています。
本記事では、綺麗事の企業紹介は抜きにして、「現場の店長にとって本当に役に立つコンサル会社はどこか?」という視点で、業界の構造と選び方の本音を解説します。
1. コンサル導入の前に知っておくべき「業界の構造」
まず、メリット・デメリットを語る前に、この業界の「不都合な真実」をお伝えしなければなりません。
多くのコンサルが「元・中の人」か「営業会社」である
ECコンサルには大きく分けて2種類しかいません。
- 元モール社員・営業会社系: データの見方や広告の仕組みには詳しいが、「自分で商品を仕入れ、在庫リスクを負い、クレーム対応をした経験」がない。そのため、提案が「広告費を使いましょう」というPL(損益)無視のものになりがち。
- 元店舗運営者(現場叩き上げ): 泥臭い実務を知っているが、数は少ない。
「コンサルを入れたのに成果が出ない」という失敗の9割は、前者の「現場を知らない担当者」に当たり、教科書的なアドバイス(ポイント変倍やセールの強要)をされ続けた結果です。
それでも導入するメリット:「時間」と「客観性」を買う
もちろん、良いパートナーに出会えればメリットは絶大です。
- 時間を買う: 変化の激しい楽天・Yahoo!の規約変更やアルゴリズム解析を任せることで、店長は「商品開発」に集中できる。
- 客観性: 「この商品は売れるはずだ」という店長の思い込み(愛着)を、データという冷徹なメスで切ってもらえる。
2. 失敗しないための比較軸:コンサル会社「4つのタイプ」
「楽天 コンサル 比較」などで出てくる会社は、実は以下の4タイプに分類できます。自社の課題に合わせて選ばないとミスマッチが起きます。
① 【大手・総合支援型】(予算:月30万円〜)
代表例:株式会社いつも、GMOメイクショップ 等
- 特徴: 物流から制作、広告まで全て丸投げできるリソースの太さが魅力。
- 向いている店舗: 月商1,000万円以上で、社内リソースが全く足りない企業。
- 注意点: 費用が高額。また、担当者が若手の新人に当たる可能性があり、「担当ガチャ」のリスクがある。
② 【データ・分析特化型】(予算:月20万円〜)
代表例:株式会社ネットショップ総研 等
- 特徴: 独自データや論理的な戦略立案に強い。感覚ではなく数字で経営したい場合にマッチする。
- 向いている店舗: 社内に制作部隊はいるが、司令塔(戦略家)がいない店舗。
- 注意点: 実行(ページ制作やメルマガ配信)は別料金や自社対応になるケースが多い。
③ 【システム・ツール型】(予算:月数万円〜)
代表例:株式会社Hamee(ネクストエンジン)、ハックルベリー 等
- 特徴: 人によるアドバイスというより、ツール導入による「効率化」や「自動化」がメイン。
- 向いている店舗: 受注処理や在庫管理でパンクしている店舗。
- 注意点: 「売上を上げる(攻め)」よりも「守りを固める」施策が中心になる。
④ 【現場伴走型】(予算:月5万円〜)
代表例:中小規模のコンサル会社、フリーランス(※当社はここです)
- 特徴: 元店長などが属人的に支援する。大手のような組織力はないが、現場の痛みを理解した「利益重視」の提案ができる。
- 向いている店舗: 月商100万〜1,000万円未満。広告費を垂れ流さず、利益を残したい店舗。
- 注意点: 個人の能力に依存するため、相性の見極めが重要。
3. 契約前に聞くべき「魔法の質問」
コンサル会社との商談で、営業マンのトークに流されないために、以下の質問をぶつけてみてください。これで相手の「現場理解度」が分かります。
質問①「御社の担当者は、自分で梱包発送をしたことがありますか?」
「いいえ」と答える担当者は、「送料無料ライン」の重みや「あす楽・優良配送」のプレッシャーを肌感覚で理解していません。物流負荷を無視した「無茶なセール」を提案してくるリスクがあります。
質問②「売上ではなく、粗利(利益)を増やす提案をしてくれますか?」
「売上を2倍にします!」と豪語する会社は危険です。広告費を3倍使えば売上2倍は簡単だからです。
「広告費(CPA)を抑えつつ、手元に残る利益をどう増やすか」を語れるコンサルタントこそが本物です。
質問③「実務(作業)はどこまでやってくれますか?」
「アドバイスだけします」というコンサルは、今の楽天・Yahoo!では通用しません。
「商品名チューニング」「画像の差し替え」「メルマガの設定」など、泥臭い実務を巻き取ってくれるかを確認してください。
4. 実際の支援事例(現場伴走型の場合)
※本記事に掲載している事例は、クライアントの特定を防ぐため、一部の数値や条件などを変更しております。
私が実際に支援させていただいた、ある食品店舗様(月商300万円規模)の事例です。
【課題】
大手コンサル会社に月額20万円で依頼していたが、「広告費をもっと使いましょう」という提案ばかりで、利益が出ていなかった。
【実施した施策】
- 広告の「止血」: ROAS(費用対効果)の悪いキーワードを除外設定し、無駄な広告費を5万円削減。
- スマホ対策: 商品画像の文字サイズを拡大し、スマホでの転換率(CVR)を改善。
- セット販売の強化: 送料負けしないよう、「お試しセット」から「まとめ買い」への導線をバナーで強化。
【結果(6ヶ月後)】
- 月商:300万円 → 380万円(微増)
- 営業利益:トントン → 月30万円の黒字化
- コンサル費用:月額5万円(固定)
派手な「売上10倍!」ではありませんが、「赤字体質からの脱却」と「店長の精神的余裕」を生み出した、リアルな成功事例です。
5. 最後に:コンサル選びは「相性」が全て
楽天市場やYahoo!ショッピングのコンサル会社選びに「絶対の正解」はありません。
大手には大手の安心感があり、個人には個人の柔軟性があります。
ただ、もしあなたが「現場の苦労を知らない担当者に、上から目線で指示されたくない」「派手な売上よりも、手堅い利益が欲しい」とお考えであれば、私たちのような「現場上がり」のコンサルタントが合うかもしれません。
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